■湯銭どろぼう  湯屋の思い出その6


母屋の木製の湯銭箱に、前日の湯銭を入れて置きました。

銭湯は硬貨の商売ですので一仕事あります。
コンクリート製のタンクに井戸水をポンプでくみ上げる頃、湯銭は新聞紙にクルクル巻いてちゃぶ台に積み上げて数えます。

1円、5円、10円、50円(100円玉は昭和30年代から)の硬貨を円柱状に巻いて、金額を上面に書きます。私も手伝わされた仕事でした。
そして祖父が売り上げを帳面に記入します。
籐椅子に座り足をぶらぶらさせて退屈すると、機嫌をとって端数の10円を小遣いにくれましたね。
(血筋が一人しかいない跡取りだったので、湯屋の仕事を躾けていたようです。子供には難しい内輪の話しも聞かされました。)


タンクの外壁にある白い板の「浮き子」が、目盛りの下限になると、水位が一杯になったと分ります。
うっかり見過ごすと水が溢れ出します。(*自動ではありませんでした)
明治の生まれにしては大柄な祖父が、背中を丸めてキセルで刻み煙草盆の一服を終わると、ポンプを止めてから朝食です。
賄場(まかないば)の板の間で皆と一緒に食べました。

その時間帯は、離れの母屋に誰も居ません・・・の、はず?
(いつも鍵は掛けていませんでした)

脱衣所荒らしでは実入りが少ないのか、母屋が狙われたのでしょう。 
(普通のお客さんは、洗面器にタオルと石鹸を入れ、湯銭とジュース代だけの小銭しか持たずに銭湯にきます。貴重品は番台で預かりました)
食事から戻ったら、湯銭の売り上げがどろぼうに盗られていました。

居間に土足の足跡が、はっきり残っていたので騒ぎになりました。
紙幣は、大きな古ぼけた巾着袋に無造作に入れて、奥の別の部屋にブル下げています。
支払いなどは、その巾着袋から出していた。
無事でした。



出典:(財)都市防犯研究センター「JUSRIリポート」
◆ドロボウは目撃されることを嫌うので、侵入に時間をかけません。
グラフに見るように、5分以内に侵入できなければ7割近くのドロボウがその家を諦める、というデータもあります。


重ーい湯銭で満足したようですね。それにしても、「お足=お金」を持った泥棒の逃げ足は速かった。 ( ̄ー ̄;

 

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◆忘れていた幼い頃の記憶が甦ると、不思議な体験は縄文人の「霊的な感性」によるものと気付きました。

現代人の理知と縄文人の霊的な感性で現世を生きています。(^^)

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